■パニック障害
 電車や地下鉄、バスに乗ったときに動悸がしたり息苦しくなったことはありませんか?

 パニック障害はセロトニンの代謝異常が原因と言われていますが、閉鎖された空間にいるときや、寝入った直後などに、急に動悸、息苦しさや手足のしびれ、発汗、めまいや気が遠くなる感じがおこるときはパニック障害を疑います。
 軽いときは単に動悸や生き苦しさ、違和感だけのこともあります。緊張が続く生活や、うつ状態と前後しておこったり、引越しや不眠などの体調不良をきっかけとすることも多いようです。
 
■不眠
・寝付きが悪い
・途中で何度も目が覚める
・早朝覚醒する
・寝起きが悪い  

 このような症状はありませんか?眠りはストレスなどの影響を受けやすく、精神状態を映す重要な鏡です。不眠がうつ病などの前駆となることもあります。
眠りの異常は放置せずに相談してください。
 
■自律神経失調症
 肩こり、のぼせ、体のほてり 急な発汗、 動悸、 血圧が高いなどストレス状況でこれらの症状が強くなる場合は自律神経の失調としてよいと思われます。食事や就寝時刻の不規則も影響します。自律神経の失調はストレスに対する身体の警報と言えます。

 うつ病やそのほかの精神症状の前駆となることが多いため、放置することは重大な事態を招きかねません。
 
 うつ病は比較的多い病気で生涯有病率は10%程度になるという報告もみられます。失恋や離婚、近親者の死亡、仕事や学校でのストレス、いじめ、生きがいをみつけられないことなどをきっかけにうつとなることが多いようです。

 症状としては、食欲不振や寝付きの悪さ、早朝覚醒や寝起きの悪さ、気分の憂鬱、意欲の低下、集中力の低下などがみられたりします。
テレビや雑誌も面白くなくなり、友達との外出もおっくう、時には死ぬことを考えたりすることもあります。身体がだるくて疲れやすいことや、いろいろなことができなくなってあせってしまうことも時にみられます。

 無理をして仕事などを続けるとうつはひどくなることが多いので気をつけてください。
■物忘れ(MCI)
 壮年期以降になると、時に人の名前を忘れたり、ものをどこに置いたか、今何をやってたか、ということを時々忘れることも普通ですが、その進行度合いが急速であったり、昨日やったことをエピソードごとそっくり忘れてしまったりすることは認知症の前段階で危険を考えなくてはいけません。記憶は近時、即時、遠隔の順で障害が起ることが多いのですが、近時(昨日の晩の食事内容など)の記憶が人から示唆されても思い出しにくいときなどは、予防的に治療をおこなっておくことが必要です。そのような場合は相談して下さい。
■月経前症候群(月経前緊張症)
 月経開始の1週間から10日位前からイライラや情緒不安定が高まったり、落ち込んだり攻撃的になったりします。

 月経の開始のあとでそれらの症状は少なくなり、月経前症候群とも呼ばれます。
さまざまな検査をしても異常が見つからないことが多く、人知れず悩んだりまわりに迷惑をかけたりすることも少なくありません。
 
■更年期障害
 更年期障害とは閉経前後に生じる心身の不調のことで、症状は、ほてり、冷え、めまい、頭痛、不眠などの自律神経失調状態から、情緒不安や意欲低下といったことまで多岐にわたります。
 ホルモンのバランスが崩れるために起こり、卵巣機能の低下に対する心身反応ともいえます。
男性にも程度は軽いものの同じような症状がでることがあります。

 当院では漢方処方を中心に更年期の障害に対して症状を軽くしたり、症状によっておこる問題等の解決を相談していきます。


 
■発達障害
 社会の中で生きにくく感じることが多い人では、これがその原因となっていることも良くみられます。ADHDもこの一部に含まれますが、概してマイペース、場の空気を読めない、気遣いが苦手、こだわりが強い、決まった順序やきまりを変えられることが苦手、他の人を怒らせることが多いが理由がわからない、人の気持ちを読みにくい、根回しが苦手、何かに没頭しやすい、味や大きな音に対して敏感、2つの事が同時にできない、想像より覚えることが得意などの症状があり(人によって症状のバラツキがあります)、2次的には不安、気分の落ち込み、感情の爆発や恐怖感、頭痛、動悸、物忘れが強くなるなど社会生活で様々な問題が起きてきます。治療はまず問題の認識から環境調整、認知療法、そして2次的症状に対しても含めて薬物療法も併用して対処していきます。
 
■ADHD
 最近は成人のADHD患者の方は増えてきています。子供の時には診断を受けなかったものの、社会に出てから注意が散漫であることや、情報をまとめることに得意でなく社会生活上で問題を抱える場合、あるいは整理整頓ができない優先順位をつけることが苦手、などの問題がある場合、ADHDを疑います。不注意型が多いのですが、これらの問題を持ち、困難を抱えている方の相談、治療に応じます。
 
■摂食障害
 西欧諸国と同様に日本でも摂食障害が増えてきています。これは飽食のある社会状態にも関連があるようですが、食欲のコントロールができず全く食べれなかったり、その後に過食や時にはそれに伴う嘔吐、下剤乱用などが見られます。
 肥満に対する恐怖も関わってくるこの病態に対しては、薬物療法とともにカウンセリングも時に用いて対処していきます。

 

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